杣クラブ




日本医科大学杣(そま)クラブについて

日本医科大学山岳部は大正15年の卒業生より数えて今年で70余年の歴史を持つ,学友会運動部会の一クラブです.創部当初より,当時生理学教授だった故戸塚武彦先生を部長に仰ぎ,若かりし教授と学生とは互いに師弟を越えた友情のような絆で共に山旅をしたようです.
 そんな由緒をもつ日本医科大学山岳部が,自身のクラブハウスを建てる際,戸塚部長自らが「日本医科大学杣クラブヒュッテ」と名付けたとされ,それは下記のように戸塚部長自らの回顧文の中に見出せます.

(以下,1967年発行山岳部機関誌「杣」28号 戸塚武彦著「日本医科大学山岳部回顧」より)
 (前段略・・・)
日本医科大学とは関係ないヒュッテとして,その出来た時に「日本医科大学山岳部杣クラブヒュッテ,代表者戸塚武彦」と云う名前で登録したわけである.だか ら「杣クラブ」と云うものは山岳部の別名としてその時に出来上がったものと思う.その頃の現役部員は皆卒業し,そこに戦争がはさまったので,何時の間にや ら杣クラブと云うものは,山岳部OBの結成する会であるかの様な意味に変って来た様である.けれど,今いった様にヒュッテ所有者の名義が「杣クラブ」であ るわけで,「山岳部」と云えば現役学生だけから成るのだから,学生の他にOBを含めた山岳部の同窓会の別名が,「杣クラブ」であると解釈するのが本当であ る.
(以下略)

 そしてどうやらそれ以後,日本医科大学山岳部の同窓会としての名称として「杣クラブ」が使われるようになったようです.
 名称に使われている「杣(そま)」の意味ですが,大辞林によりますと,
 そま 【杣】
  (1)木を植え育てて木材をとる山。杣山(そまやま).
  (2)山から木材を切り出す人。きこり。杣人(そまびと)。杣夫(そまふ).
  (3)杣山から切り出した木。杣木(そまぎ).
と言うことです.
 ヒュッテ創建以前から,日本医科大学山岳部の同人誌・記録集(クラブ機関誌)として「杣」を創刊していますので,「杣クラブ」の「杣」の名はそこから来ているに相違ないでしょう.
 また,山岳部の機関誌としての「杣」と言う題名からは,当時の日本医科大学山岳部員たちが行っていた杣人のように山に溶け込むような静かな山旅が目に浮かぶようです.

 さて,上段で出ました私たちのクラブハウスであります,「杣(そま)クラブヒュッテ」のご案内をさせていただきます.
 昭和13年に創建なった我がヒュッテは,当時の長野電鉄社長神津藤平氏の肝入りで山岳リゾート開発中であった志賀高原の地に,当時部長だった戸塚武彦先 生が,この地にこそ我がクラブハウスを建てんと白羽の矢を立て爾来60年余り・・・開発の進んだ志賀の地にあって今も尚静寂をたたえた長池のほとりに建つ 由緒あるものです.
 建物そのものは昭和44年に新ヒュッテを建て,現在に至っており,日本医科大学と言う大学の名前を冠していますが,大学や学校法人・同窓会などの束縛を 受けず,一切を山岳部OBと杣クラブ一般会員により運営されている我がクラブハウスは,どなたにも開かれた別荘です.予約の上,誰にでも利用いただけま す.目の前には志賀高原ならではの自然が広がっています.夏は高原ハイキングに,冬はウィンタースポーツに,また一年を通じての温泉巡りやドライブにと, どうぞご利用ください.そして今や,ヒュッテにも光ファイバーが引かれるようになりました.自然の只中にありながら情報網では世界中に開かれた場でもあり ます.都会の暑さを避けITを駆使し情報収集しつつ避暑の場として,あるいはまた深々と降る雪の気配を感じながら都会の喧騒を避け心休める場としてご活用 いただけます.